配当金生活の根幹となる高配当銘柄。
米国株にも高配当銘柄はたくさんあり、中でも優秀な高配当銘柄をセットにした高配当ETFが人気です。
その高配当ETFの中で特に人気があるのが「VYM・HDV・SPYD」です。
楽天・SBI証券のETFランキングでも常に上位にランクインされています。
今回は「VYM・HDV・SPYD」の騰落率や増配率を比較し、どのETFが良い結果を残しているのかを紹介していきます。
- 「VYM・HDV・SPYD」の特徴
- 「VYM・HDV・SPYD」の過去の成績
- どのETFが良い結果を残したか
投資歴6年
コールセンター歴15年
37歳で会社を退職
現在は配当金で生活
概要
まずは各ETFの簡単な概要です。
VYM | HDV | SPYD | |
---|---|---|---|
正式名称 | バンガード米国高配当株式 ETF | iシェアーズ・コア米国高配当株ETF | SPDRポートフォリオS&P500高配当株式ETF |
運用会社 | バンガード | ブラックロック | ステートストリート |
銘柄数 | 465 | 75 | 79 |
経費率 | 0.06% | 0.08% | 0.07% |
特徴 | 高い配当利回りを特徴とする企業で構成 | 財務状態が健全な企業で構成 | S&P500内の配当利回り上位80銘柄で構成 |
どれもアメリカの有名な投資運用会社の商品です。
この時点で銘柄数に違いがありますね。
「HDV・SPYD」は約80銘柄へ分散投資をしていますが、「VYM」は約6倍の465銘柄への分散投資をしています。
投資の三大原則である「長期・積立・分散」の「分散」にあたる部分です。
高配当ETFの中で「VYM」が一番安定しているとよく聞きますが、数多くの銘柄へ分散ができていることが理由かと思います。
投資をするうえで重要な経費率(年間に支払う手数料)は、各ETFの差が0.01%~0.02%という誤差の範囲です。
仮に100万円を投資しても、年間に支払う金額は100円~200円の差なので気にしなくてよいかと思います。
騰落率
株価の値動きである騰落率(とうらくりつ)をグラフにしました。
「SPYD」が2015年に運用開始となった新しいETFのため、比較は5年間の期間となります。
ここでも「VYM」が優秀で、5年間で「29.53%」の成績を残しています。
次点で「HDV」の「22.64%」、最後に「SPYD」が「7.79%」の結果となっています。
仮に5年前に100万円を投資していた場合、「VYM」と「SPYD」には「約22万円」の差が発生しています。
高配当ETFとはいえ、基準となる株価が下がると元も子もないからね。
配当利回り
VYM | HDV | SPYD | |
---|---|---|---|
2016 | 3.30% | 3.68% | 5.17% |
2017 | 3.17% | 3.59% | 4.08% |
2018 | 3.09% | 3.43% | 4.32% |
2019 | 3.64% | 3.80% | 5.13% |
2020 | 3.11% | 3.65% | 4.16% |
2021 | 3.38% | 4.00% | 4.70% |
2022 | 2.90% | 3.68% | 4.72% |
平均 | 3.22% | 3.69% | 4.61% |
高配当ETFにとっては特に重要な配当利回りのグラフです。
配当利回りについては「SPYD」が一番高い利回りとなっています。
このグラフが「年間分配金を前年末の株価で割った利回り」の為、少し高めの利回りが表示されていますが、平均で「4.61%」の配当利回りはとても高い利回りとなっています。
残る2つのETFについては僅差で「HDV」に軍配が上がります。
とはいえ、数多くの銘柄に分散ができているETFで平均「3%」以上の配当利回りがあるのは十分高配当といえるでしょう。
増配率
VYM | HDV | SPYD | |
---|---|---|---|
2017 | 8.84% | 9.24% | -6.06% |
2018 | 10.33% | 4.95% | 13.84% |
2019 | 7.27% | 3.68% | 7.86% |
2020 | 2.26% | 11.19% | -6.54% |
2021 | 6.54% | -1.68% | -5.08% |
2022 | 5.03% | 5.92% | 28.02% |
平均 | 6.78% | 5.55% | 5.34% |
個人的には一番重要視している増配率です。
いくら高配当ETFとはいえ、配当金が下がっていくのなら資産を増やすことは難しくなります。
逆に配当金が増えると、何もしなくても資産が増えていく循環が生まれます。
増配率については「VYM」に軍配があがりました。
しかも、このグラフは2017年以降ではありますが「VYM」は一度も減配をしていません。
”減配をしていない”という実績はとても大きなメリットになるかと思います。
まとめ
最後に各項目の内容を比較してみます。
VYM | HDV | SPYD | |
---|---|---|---|
銘柄数 | 465 | 75 | 79 |
騰落率 | 29.53% | 22.64% | 7.79% |
配当利回り | 3.22% | 3.69% | 4.61% |
増配率 | 6.78% | 5.55% | 5.34% |
配当利回り以外は「VYM」が一番優秀な結果を残していました。
とはいえ、「HDV」も僅差なので大きな差はありません。
全体的に「SPYD」は「VYM・HDV」には及びませんでしたが、配当利回りは一番高いETFです。
とにかく配当利回りが高いETFが良い方は「SPYD」。
株価の上昇も配当金も求める方は「VYM・HDV」への投資を検討されるとよいかと思います。
ただし、今後も同じような成績を残せるかは誰にも分からないので、あくまで過去の結果であることを念頭に考えていただけると幸いです。
この記事が少しでも皆さんのお役に立てば、とても嬉しく思います!
コメント